ひとはカッコよく見せるために、演技をする。
その演技は時に激しい自己嫌悪を呼ぶ。
それから逃れるために「それが必要なんだ」と思い込む。
そして自分はカッコよくなった気になる。
他人はその演技を演技であるかどうかわからないし、
その人間をそういう人間だと思ってしまう。
本人さえ本物を歪めてしまったことを忘れ、それを本物と思い込む。
そうしてみな、その人間がもともとそういうものなんだ、としてしまう。
でもどこかでその違いはばれてしまう。
そのとき本人は現実に連れ戻される、自分はなんて醜い人間なんだ。
だがそれでいい、だれもそんなこと気にしていないのだから。
だれもが自分をカッコよく見せることに精一杯で、他人が勝手に自己嫌悪に陥ってもへっ、なんだそりゃ。
彼は余計つらくなる、自分はこんなやつらと同じ、作り物を愛していたなんて。
自分自身を見失う、そうここにいるのに見つけられない。
本当に自分を愛するとはどういうことなのか。
自分が見つからない、いや本当はここにいるのはからっぽなんじゃないか。
うう。
別にもうカッコよくなくていい、はやく自分を見つけたい。
そうしたときに、本当にカッコよくなれる。